宮城県考古学会活動報告 > 2015年度(平成27年度)の活動

活動報告

 宮城県考古学会の活動状況をお知らせいたします。

2015年度(平成27年度) 総会、研究発表会
特集:「復興関係調査で拓かれた地域の歴史1
     古代国家形成期の地域社会 −山元町の調査から−」
 2015年度総会、研究発表会は、平成27年5月17日(日)、下記の日程で松島町文化観光交流館ホールにおいて開催されました。

総会挨拶要旨
 今回の総会では、仮称『宮城の災害考古学』刊行の議案を提出いたします。昨年末の大会でもお話ししましたように、東日本大震災を契機に大いに進展した会員の研究や、大会で検討してまいりました宮城県における津波・地震痕跡の考古学的研究など、発掘された自然災害の痕跡から判明する情報を広く一般に紹介して、社会貢献を図るものでございます。
 研究発表については、特集「復興関係調査で拓かれた地域の歴史 古代国家形成期の地域動向」と題しまして、熊の作遺跡、合戦原遺跡など山元町の発掘成果などで明らかとなってきた東北古代史の様相を探ります。この復興関係調査の成果については、本考古学会の大会において数年かけて整理・検討し、まとめてまいりたいと考えております。
 さて、昨年、栗原市入の沢遺跡において4世紀の鏡などの威信財を持つ塀と大溝で囲まれた集落跡が発見され注目されましたが、この遺跡については、「4世紀の倭国における北方世界との窓口」との学術的な評価もあり、倭国の実態解明の上でも極めて重要な成果と考えております。本考古学会におきましても、その重要性にかんがみ、入の沢遺跡の保存と活用に取り組んでまいりたいと考えておりますので、皆様のご理解をたまわりたいと存じます。 
宮城県考古学会 会長 田中則和

総会 10:00〜10:50

 田中則和会長から開会の挨拶があり、つづいて議長に鈴木隆会員、副議長に鈴木啓二会員、書記に五十嵐愛会員を選出し、5件の議事が進行されました(総合司会:福山宗志企画代表幹事)。

 議案第1号 2014年度の事業報告について
 議案第2号 2014年度収支決算報告(案)
 議案第3号 2015年度の事業計画(案)について
 議案第4号 2015年度収支予算(案)
 議案第5号 特別委員会設置と冊子の刊行
 議案第6号 宮城県考古学会細則(改正案)について

 以上の各議案について担当幹事(議案第1・3・6号は長島榮一幹事長、第2・4号は鹿又喜隆総務代表幹事、第5号は佐々木和博会員)から説明があり、審議の結果、議案第1号から第6号まで可決承認されました。

研究発表会 11:00〜16:15

特集『復興関係調査で拓かれた地域の歴史1
  古代国家形成期の地域社会−山元町の調査から−』

 東日本大震災対策特別委員会の藤澤敦委員長より趣旨説明があり、つづいて2件の成果報告と1件の問題提起がありました(司会:藤澤敦委員長、小原一成会員)。

特集 趣旨説明 宮城県考古学会東日本大震災対策特別委員会
調査成果報告1「山元町合戦原遺跡の横穴墓群」 山元町教育委員会
調査成果報告2「山元町熊の作遺跡と亘理郡南部の遺跡群」 宮城県教育委員会
問題提起「山元町の復興調査成果から古代東北の歴史を考える」 東北学院大学 辻秀人氏
意見交換

 一般研究発表は下記の3件が行なわれました(司会:福山宗志企画代表幹事・古田和誠会員)。

北小松遺跡における集石遺構の形成について 小野章太郎氏
多賀城と城下の井戸について 櫻井友梓氏
城柵遺跡における鉄鏃について 渡辺理伊知氏

懇親・交流会 17:00〜

 当日の研究発表会参加者は延べ100名で、非会員の参加者もあり関心の高さが示されました。
 特集では、最新の調査成果に関する2件の報告を受けて辻秀人氏による問題提起が行なわれた後、活発な質疑応答がありました。復興関係調査の成果と古代国家形成期の地域社会を考える上での課題を共有する有意義な会となりました。
 一般研究発表は、当日発行の会誌第17号掲載論文の執筆者によるもので、最新の研究状況について理解を深める機会となりました。

開会挨拶 田中則和会長 総合司会 福山宗志企画代表幹事
議長団(鈴木隆議長、鈴木啓二副議長、五十嵐愛書記) 議案説明 長島榮一幹事長
議案説明 鹿又喜隆総務代表幹事 監査報告 太田昭夫幹事
議案説明 震災対策特別委・佐々木和博委員 議事進行風景
議事進行風景 特集趣旨説明 藤澤敦委員長
調査成果報告1 山元町教委 山田隆博氏 調査成果報告1 山元町教委 山田隆博氏
調査成果報告2 宮城県教委 初鹿野博之氏 問題提起 東北学院大学 辻秀人氏
意見交換 発表者 辻秀人氏、山田隆博氏、初鹿野博之氏 意見交換 司会 藤澤敦委員長、小原一成会員
会場風景 質疑応答
質疑応答 研究発表進行 福山宗志会員・古田和誠会員
研究発表 小野章太郎会員 研究発表 小野章太郎会員
研究発表 櫻井友梓会員 研究発表 櫻井友梓会員
研究発表 渡辺理伊知氏 質疑応答

2015年度(平成27年度) 宮城県遺跡調査成果発表会
 平成27年度宮城県遺跡調査成果発表会は平成27年12月12日(土)、宮城県教育委員会、多賀城市教育委員会、宮城県史跡整備市町村協議会の共催を得て、下記の日程で東北歴史博物館講堂において開催されました。

<開催概要>
期日 平成27年12月12日(土) 10:00〜16:15
会場 東北歴史博物館 3階講堂
主催 宮城県考古学会
共催 宮城県教育委員会・多賀城市教育委員会・宮城県史跡整備市町村協議会
内容 口頭発表11 件・資料発表8件
入場料 無料(ただし、資料頒布希望する場合、1部1,000 円)

<開催日程>
遺跡調査成果発表会(10:00〜16:15)
 野川遺跡(東北大学考古学研究室)
 川前遺跡ほか(仙台市教育委員会)
 合戦原遺跡(山元町教育委員会)
 多賀城跡(宮城県多賀城跡調査研究所)
 西台畑遺跡 (仙台市教育委員会)
 江の浜貝塚(東松島市教育委員会)
 八幡沖遺跡(多賀城市教育委員会)
 瑞巌寺境内遺跡 (松島町教育委員会)
 若林城跡(仙台市教育委員会)
 仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第14地点(東北大学埋蔵文化財調査室)
 宮城県の震災復興事業に伴う遺跡調査について(宮城県教育委員会)
資料発表
 羽黒下遺跡(石巻市教育委員会)
 崎山遺跡(女川町教育委員会)
 団子山西遺跡(宮城県教育委員会)
 犬塚遺跡(山元町教育委員会)
 大天馬遺跡ほか(宮城県教育委員会)
 緑館遺跡(気仙沼市教育委員会)
 熊野遺跡(岩沼市教育委員会)
 北経塚遺跡(山元町教育委員会)
懇親会(17:30〜)

<成果報告>
 当日は、県内外より考古学に関心を寄せる方々延べ150 名の参加がありました。震災復興関連事業に伴う遺跡調査成果をはじめ、最後に現在の状況と課題を発表いただいたことで、震災から5年を意識できた発表会となりました。参加頂いた方々にとっても、考古学や郷土の歴史に関心を寄せる一助となったものと思います。
 パソコンを利用したスライドによる発表が全体を占め、調査担当者から現場を直に説明頂くような形で、発表会を開催しました。また、野川遺跡の出土遺物をロビー展示頂き、出土遺物に触れる機会を設けることができました。
 閉会後に懇親会を行い、11名の参加がありました。発表者・参加者の区別なく様々な意見交換・情報交流を図りました。

<今後の課題>
 本会について、より多くの方に知っていただき、遺跡や調査について興味・関心を高めていけるよう、さらなる周知や情報発信に努めたい。
 会場アンケートより、もっと多くの遺物展示を、わかりやすく用語の説明をなどの意見を頂いた。今後、さらに身近に、さらに充実した発表会となるよう工夫を重ねていきたい。
 上記の課題をふまえ、本会が、単なる情報発信にのみ留まるのでなく、参加された方々相互の親睦や意見交換が促進され、ひいては郷土への理解を深めてゆく機会となるよう、今後も努めていきたい。

会場案内 受付
資料配布(過年度分発表要旨集) 遺物展示(野川遺跡)
会場風景 田中則和会長挨拶
司会進行 会場風景
仙台市 野川遺跡 仙台市 川前遺跡ほか
山元町 合戦原遺跡 会場風景
多賀城市 多賀城跡 松島町 瑞巌寺境内遺跡
仙台市 若林城跡 仙台市 仙台城二の丸北方武家屋敷地区
震災復興事業に伴う遺跡調査について 震災復興事業に伴う遺跡調査について

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